2019/12/20
井上雄彦とB.LEAGUEの選手達の対談をまとめた
「B′(ビー・ダッシュ)B.LEAGUE×井上雄彦」
購入しましたので感想です。
著作権の問題もあるので基本的には具体的な内容については触れない形での感想です。
B′ってこんな本
1.選手との対談とイラスト
メインの内容は、井上雄彦さんとB.LEAGUEの選手達の対談。そして、その選手達の井上雄彦さんのカラーイラストがついています。
ちなみに、対談&イラストは以下の13人
田臥勇太
並里成
田中大貴
岸本隆一
比江島慎
竹内譲次
川村卓也
折茂武彦
辻直人
張本天傑
田口成浩
富樫勇樹
岡田優介
イラスト例↓田臥勇太
(楽天ブックス)
2.主力選手の7人の写真
田臥勇太
川村卓也
張本天傑
比江島慎
田中大貴
富樫勇樹
ニック・ファジーカス
7人の写真。田臥だけ見開き2ページ、他6人が1ページずつです。
3.2016-2017FINALの写真とレポート
8ページに渡りB.LEAGUE元年である2016-2017ファイナルの写真とその試合展開の簡単なレポート、井上雄彦さんのシーズンを振り返っての感想があります。
4.2016-2017個人タイトルと上位10位の紹介
個人タイトル(得点ランキングやアシストランキング等)の上位1名の写真と、上位10名の名前とデータの紹介。
5.2017-2018シーズン展望
2017-2018シーズンのB1の全チームの紹介。B1、B2のスケジュールが乗っています。
B′の凄かった所
イラストがスゴイ!
やはり、井上雄彦さんが描いた選手のイラストがまずスゴイ。似ているとかそういうレベルじゃなく。
まず、顔の表情、選手の性格を良く知っているなという表情、田中や岡田はクールな表情で、田口は勢いある表情で、田臥は司令塔としてチームを鼓舞している、比江島は自信に満ち溢れ楽しそうにプレイをしている。
そしてもう1つは、フォームがスゴイ。
折茂は昔ながらの2モーションシュート、ゴールに対し正面を向くスクウェアフィートで、両足を揃えて真上に飛んで放つシュートモーション、丁度スラムダンクが流行っていた頃理想とされていたフォームですね。
一方、田中大貴は最近流行のオープンなシュートフォーム、ゴールに向かって足をやや斜めに向けるターンフィート、足をやや広げるシュートフォーム。
どちらも選手の特徴をしっかり捕らえています。
井上雄彦がスゴイ
何がスゴイって、これに尽きると思います。対談する選手全てが井上雄彦さんをリスペクトしている事が伝わります。
スラムダンク奨学金1期生の並里はもちろんですが、スラムダンクを数え切れないほど読んだという田臥、スラムダンクの続きを読みたいという田中大貴と竹内譲次。47歳の折茂もスラムダンク人気はバスケ界のチャンスだったと語っています。
選手達がスゴイ
井上雄彦の知識や質問の深さも要因ですが、対談から選手達の凄さも解ります。人に歴史ありと良いますが、B.LEAGUEのトップ選手たちこれまでの経緯や、経験、考えている事は本当にスゴイレベルだなと思い知らされます。
最初の田臥との冒頭の会話から、田臥のあまりの凄さに漫画家泣かせだと井上雄彦は語っています。
そりゃそうです、漫画の世界なんて、現実より誇張して描く世界、その漫画の話であるスラムダンクですら、高校9冠やら、日本人初のNBA選手なんて出していたとしたら「漫画でもそんな訳ねーだろ、井上雄彦はバスケを知らないな」と言われたと思います。
しかし、スラムダンク終了後、田臥は高校9冠を達成し、NBA選手に。「現実は小説より奇なり」という言葉もありますが、田臥はフィクションの世界を完全に超えてしまいました。
他にも、47歳でまだまだ2桁得点を繰り返す折茂や、外人選手を差し置いて4年も連続で日本人得点王を取った川村など、漫画の世界を超えそうな偉大な選手がいるという事。
だから、井上雄彦さんは日本のバスケが面白くて仕方がないのだと思います。
スラムダンク誰もが認める名作漫画ですが、スラムダンクを超える面白い世界が今のB.LEAGUEには現実としてある。
自分もそう思います。
B′の残念な所
さて最後に一応、この本の残念だった部分を少し。
まず、対談の人選・・・これは人それぞれ思い入れが違うので絶対に満足は出来ないと思います、おそらく宇都・五十嵐・金丸あたりは何故いないだという声が聞こえてきそうですが、個人的に、どうしてもこの人だけはやって欲しかったと思うのは、北海道の桜井良太。
高校生の時に田臥の母校である能代高校(スラムダンクの山王高校のモデルになった高校)相手に3本のダンクを含む51得点を上げて倒し、「リアル流川楓」と言われた桜井良太と井上雄彦さんの対談は絶対に見てみたい。
まだ、井上雄彦さんの対談シリーズは続いているみたいなので今後に期待したいと思います。
次に、少しB2の話題が少ないなあと感じました。
なにせ、現在、東北と四国はB1に1チームも無いため地域密着を目指すB.LEAGUEにおいてB2を盛り上げる事は絶対必要な事であるので積極的に宣伝して欲しいなあと感じました。
と、そのくらいです。正直充分過ぎるほど満足な出来でした。
基本的にはバスケ好きな人にも、興味が無かった人でも是非読んでもらいたい1冊。
特に、スラムダンクは好きだけど、B.LEAGUEには興味ないという人には絶対に読んで貰いたいと思う一冊でした。
B’(ビー・ダッシュ) B.LEAGUE×井上雄彦 (週刊朝日ムック) [ 井上雄彦 ]
最後までお読みくださいましてありがとうございました。
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